海南島
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海南島の伝統行事 2

端午節

旧暦5月5日は端午節。紀元前3世紀頃の楚の名臣であった屈原の故事に基づく、また、立夏の祀りの意味合いがある、といわれる節句。中国では各地様々ではありますが、賽龍船(ドラゴンボート・レース)を行う、粽子(ちまき)を食べる、蓬と菖蒲の厄除けを飾る、などの風習があります。

厄除け飾り、 厄除け飾り

海南島では、先に挙げた風習の他に“洗龍澡”という風習があります。訳すと「龍のお風呂に入る」という意味で、日本でも行う“菖蒲湯”と似た風習ですが、ずいぶんと違いがあります。

まず、“洗龍澡”には二つのやり方があります。
一つは「薬草風呂に入る」というやり方。ここでも日本とは少し違い、入れる薬草が菖蒲だけではありません。菖蒲、蓬、鶏屎藤(ヘクソカズラ)、百日紅、灯籠草ということですが、百日紅はサルスベリではなく赤い実のつく草、灯籠草もベンケイ草の仲間のものではなく、どうやらホオズキの仲間のようです。

市場などでまとめて売られている 市場などでまとめて売られている
“百日紅” “百日紅”

もう一つの“洗龍澡”は「海に入る」というやり方。南国らしい風習です。このため端午節の浜辺は大変な人出。知らずにこの日に海南島のビーチに行くと、あまりの人出にビックリ!ということになります。

どちらも、子供の健やかな成長を願い、邪気を祓って一年の平和と健康を祈る習慣であることは同じ。元々薬草風呂タイプは海が遠い内陸部での習慣のようですが、現在はどちらで行なってもよいそうです。


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